東芝は複数のカメラにわたって映る人物の移動経路を追跡できる技術を開発した(プレスリリース)。複数の防犯カメラを設置した施設などで、従来は目視で処理していた不審者や迷子の捜索を自動化できる。東芝は2017年8月7~10日に広島で開催される「第20回 画像の認識・理解シンポジウム(MIRU2017)」で、同技術のデモンストレーションを発表する。

今回東芝が開発した技術のデモ。映像の中から特定の人物を選択すると、8台のカメラ映像からその人物が映る全ての映像と、地図上の移動経路(赤い線)を表示する。
今回東芝が開発した技術のデモ。映像の中から特定の人物を選択すると、8台のカメラ映像からその人物が映る全ての映像と、地図上の移動経路(赤い線)を表示する。
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 今回の技術を使って、東芝は8台のカメラで撮影した映像とパソコン1台から成るデモンストレーションシステムを構築した。全てのカメラ映像から、全ての人物の移動経路が算出されるので、8台のカメラの映像の中から特定の人物を選択すると、その人物が映る映像を抽出できるだけでなく、位置情報と時刻に基づく移動経路を地図上にマッピングできる。デモシステムでは、映像の録画時間と同程度の時間で全ての人物の移動経路を算出できたという。