完成予想図
完成予想図
(出所:スマートソーラー)
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安全祈願祭の様子(出所:スマートソーラー)
安全祈願祭の様子(出所:スマートソーラー)
安全祈願祭の様子(出所:スマートソーラー)
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 太陽光発電事業の開発・運営を手掛けるスマートソーラー(東京都中央区)と投資会社のリサ・パートナーズ(東京都港区)は、北海道釧路町に蓄電池併設型メガソーラー(大規模太陽光発電所)を建設すると発表した。事業主体は、両社などの出資する釧路メガソーラー合同会社となる。

 メガソーラーのパネル容量は出力34MW、連系出力は26MWとなる。これに併設する蓄電池システムの容量は14.4MWh、出力19.5MWに達する。メガソーラーの急峻な出力変動を蓄電池システムの充放電と連係することで、平滑化させる。道東地区では最大規模の蓄電池併設太陽光になるという。

 7月28日に釧路町長をはじめ、地元関係者、工事関係者の参列のもとで安全祈願祭を開催した。2020年1月の完成を予定している。年間3837万kWhの発電量を見込んでおり、これは、一般住宅約1万1600 世帯分の電力需要に相当する。買取価格は40円/kWh。

 EPC(設計・調達・施工)サービスは関電工が担当する。太陽光パネルはトリナ・ソーラー製を採用し、5エリアに分散配置する。

 なだらかな丘陵地のため、スマートソーラーの開発した3 次元タイプの架台「スマートアレイ」を採用して土地なりに設置し、造成規模を最小限に留めるという。沈砂池、調整池、土砂流出防止柵など、防災設備を何重にも配置し、河川への水質汚濁など、「環境と防災に配慮し、今後の太陽光発電所の林地開発行為のモデルにしたい」という。

 太陽光パネルと蓄電池を制御するパワーコンディショナー(PCS)は富士電機製、蓄電池システムは韓国・LG化学製を採用する。蓄電池の導入にあたり、経済産業省の補助金制度は活用していない。

 スマートソーラーは、全国に30カ所、合計200MWを超えるメガソーラーを開発から設 計・調達・建設監理、O&M(運営・保守)まで行っている。 既に15カ所(25MW)の発電所を建設・稼働し、9カ所(83.5W)を建設中。 そのうち、自社所有の発電所は4カ所(5MW)、出資発電所は7ヵ所(130MW)となる。

 「今後は、分散型・蓄電式太陽光発電システムを核としたスマートシティ社会に進む」と予測し、その技術開発を推進していくとしている。