日本での成長が期待される屋根上太陽光
日本での成長が期待される屋根上太陽光
(出所:日経BP)
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 テュフ ラインランド ジャパン(横浜市)は8月4日、日本の商用分散型太陽光発電システムを建設する関係者向けに、設備の検査・認証に加え、企業の適格性も評価項目に加えた複合的な認証サービスを新たに開始すると公表した。

 このプログラムは、発電システムの品質、安全、性能の確保および向上を目的としたもので、発電システムの検査、認証に加え、品質管理体制やトレーニング体系など、企業の適格性も評価項目に加えた。

 商用の分散型太陽光発電システムは、世界各地で急速に拡大している。ファンドによる資金調達によって、分散型太陽光発電システム、特に工場や建物の屋根用システムが主流の中規模発電市場が大きく伸びている。

 テュフ ラインランド ジャパンは、「日本は、そのような中規模の太陽光発電所の最大市場になる」とみている。しかし、金融機関が小・中規模の分散型太陽光発電を行う企業に対する支援や投資を躊躇する傾向があるという。その主な要因のひとつは、廉価で体系的な技術・品質評価の不足があるという。

 今回のプログラムは、体系的な技術的リスクの低減・評価法を採用している。固定価格買取制度に基づかない市場での技術的デューディリジェンスの一つとなる。リファイナンス時に認証を新しいオーナーへ移転できるため、発電所の資産価値向上につながるという。

 すでにテス・エンジニアリング(大阪市)が日本で施工した31件、合計 42MW の商用太陽光発電システムをこの認証プログラムで検査した。物流施設の屋上太陽光に関して、この認証プログラムが導入されるのは、アジア太平洋地域では日本が初めてという。