今回受注した製品のイメージ 東芝のデータ。
今回受注した製品のイメージ 東芝のデータ。
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 東芝は、最大出力100kWの純水素燃料電池システムをトクヤマから受注したと発表した(ニュースリリース)。納入時期は2017年2月、運転開始は同年3月の予定。100kWクラス品の受注は東芝初だという。

 純水素燃料電池システムは、水の電気分解と逆の化学反応によって発電する。その際、都市ガスなどから水素を抽出する家庭用燃料電池「エネファーム」とは異なり、水素を直接用いて発電するため、CO2を排出しないのが特徴である。

 今回受注した製品は、最大出力100kWで、トクヤマが運営する山口県周南市のプールに設置される。プールの照明やポンプの動力など、施設で使用する電力の大部分を賄い、発電過程で生じた温水をシャワーの水を温めるボイラーの予熱として利用する。また、これまでは利用されていなかったトクヤマの苛性ソーダ工場で発生する水素を発電に利用する。トクヤマは、環境省委託事業である「地域連携・低炭素水素技術実証事業」に参画しており、今回の製品が同事業における副生水素の利活用検証に活用される予定だという。