英国の環境系オンラインメディアであるCarbon Briefは6月7日、太陽光による5月の月間発電量が1336GWhと見積もられ、石炭火力による同月の発電量である893GWhを約50%上回ったと、発表した。
同メディアによると、太陽光発電が石炭火力の発電量を全日ベースで初めて上回ったのは2016年4月9日だったという。同様に、週ベースで太陽光発電が石炭火力を上回ったのは5月3日の週だった。
月間ベースで太陽光が石炭火力を上回る状況は、7月にも再現された。7月の太陽光による月間発電量は1273GWh、石炭火力は778GWhとなり、太陽光が石炭火力より64%多かったという(図1)。
太陽光が石炭火力を上回った理由として、石炭火力の出力が低下しつつあることに加え、夏季の長い日照時間の影響が大きいことを挙げている。両月における電源構成の比率では、太陽光が6%、石炭火力が4%を占める計算になる。1月は、太陽光が1%、石炭火力が17%だった(図2)。
同メディアは、こうした現象が全体としては「象徴的」であるとしながらも、英国の電力システムに、大きな変化が起こりつつあるとしている。