SUBARU(スバル)が主要市場の米国で販売台数を伸ばしている――。2017年8月3日に同社が都内で発表した、第1四半期(2017年4~6月)の連結決算によると、スバルの連結での世界販売台数は第1四半期として過去最高の27万1300台を記録(図1)。前年同期比で10.6%増となった。

図1 SUBARU(スバル)の決算発表資料
図1 SUBARU(スバル)の決算発表資料
[画像のクリックで拡大表示]

 過去最高の世界販売をけん引したのは、同社の世界販売台数の6割以上を占める米国市場だ。第1四半期では前年同期比12.3%増の17万4000台となり好調を維持している。

 昨年度までの市場拡大から一転、第1四半期の米国市場は縮小傾向にある。ホンダやマツダ、三菱自動車は米国やカナダなどを含む北米市場で約5~7%販売台数を落とした。

図2 決算概要を説明したSUBARU専務執行役員でCFO(最高財務責任者)の岡田稔明氏
図2 決算概要を説明したSUBARU専務執行役員でCFO(最高財務責任者)の岡田稔明氏
[画像のクリックで拡大表示]

 世界販売台数を同期比で約5%伸ばしている日産自動車でも、北米では約1.2%の微増にとどまっている。これら日本の自動車メーカーと比べると、スバルの2ケタ増は驚異的な数値である。同社専務執行役員でCFO(最高財務責任者)の岡田稔明氏は「米国での堅調な販売は今後も続きそうだ」と分析する(図2)。

 小型車の「インプレッサ」やSUV(スポーツ・ユーティリティー・ビークル)の「フォレスター」などが米国販売増の原動力となった。

 米国市場に加えて、国内での販売台数も前年同期比約30%増の4万500台となった。岡田氏は「『アイサイト』をはじめとする安全機能が消費者から高評価を得ていることや、『インプレッサ』、SUVの『XV』が好調だ」という。