アイテスは(滋賀県野洲市)は8月1日、太陽光パネル点検装置「ソラメンテ」に新たなオプション機器を製品化したと発表した。太陽光発電所が電力系統に連系する前のパネル検査や、CIS化合物型太陽光パネルの点検・確認が可能になった。
「ソラメンテ」は、「ストリングチェッカー(「ソラメンテ-Z」)」と、「パネルチェッカー(「ソラメンテ-iS」)」という2つの装置からなる。
「ソラメンテ-Z」で、接続箱からストリング(パネルの直列回路)に微弱な検出用信号を流し、開放電圧と抵抗値(インピーダンス)を測定し、不良パネルのあるストリングを特定する。次に「ソラメンテ-iS」のセンサー部をパネル表面のバスバー(線状の電極)に当てて、電流の磁界を感知し、電流の有無を判断する。これにより、クラスタ(パネルの複数セル単位)断線など不具合のあるパネルを特定できる。
今回、独自のセンシング技術でパネルの設置前に点検・確認ができる「ソラメンテZ/iS連携キット」と、CIS型パネルの点検・確認が可能になる「ソラメンテCiSアダプター」の2つをオプション機器としてそれぞれ8月1日、9月1日から受注を開始する。
希望小売価格は、「連携キット」が10万円、「CiSアダプター」が5万円となる。年間の販売目標はそれぞれ200台としている。
独自開発の「Link技術」で「ソラメンテ-Z」および「ソラメンテ-iS」の本体にアダプターとして接続する。CIS型パネル向けの点検機器は業界で初めてという。
従来の「ソラメンテ-iS」は、系統連系されて発電中の電流を感知し、パネルの不具合などを特定する。センサー部分を「ソラメンテZ/iS連携キット」に交換することで、発電電流が流れていない状態でも、両デバイス間の通信によりパネルの不具合などが特定できるという。
また、CIS型パネルは直列接続と並列接続が組み合わされた構成のため、従来の点検方法では電気的な測定と判定が難しく、不具合の特定にはパネルの取り外し作業など手間と時間のかかる作業が必要だったという。
新開発した「ソラメンテCiSアダプター」は「ソラメンテ-iS」のコネクタ部に装着することで、ケーブルを外すことなくパネル表面から容易にCIS型パネルの不具合、例えば雷によるバイパスダイオードの短絡故障などを効率よく特定できるという。