LONGi Solar製パネルの設置例
LONGi Solar製パネルの設置例
(出所:LONGi Solar)
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 エーオンジャパン(東京都千代田区)と第三者認証機関であるテュフ ラインランド ジャパン(横浜市)は7月27日、太陽光パネルメーカーの出力保証をバックアップする新たな保険スキームとして、パネルメーカーが製品評価の費用を負担する「メーカータイプ」を開発し、同スキーム初の採用メーカーとして中国LONGi Solar Technology社の審査プロセスを開始すると発表した。

 両社が展開する「太陽光パネルの長期信頼性評価に基づく出力保証をバックアックする保険スキーム」は、テュフ ラインランド ジャパンが「部材・設計の信頼性審査」「製造プロセスの信頼性審査」「完成品の性能・長期信頼性・安全性試験」を厳格に実施することで、太陽光パネルの長期信頼性と安全性リスクを総合的に評価。エーオンジャパンは、その評価結果に応じて保険を手配する仕組み。

 今回発表した「メーカータイプ」は、特定型式を事前にパネルメーカーの費用負担で審査を受けるもの。審査を通過したパネルの評価結果、概算保険料がすぐに分かり、太陽光発電の事業主は少ないコストと短い審査期間で保険に加入できる。LONGi Solar社との合意により「出力保証をバックアップする保険」に加入できる高信頼性太陽光パネルが、近く国内提供されるようになるという。

 一般的に太陽光パネルメーカーは、独自の製品評価に基づいた25年の出力保証を行なっているが、その客観性は疑問視されており、また買取価格の低下に伴い品質や信頼性を犠牲にしたコストダウンを不安視する声もある。同スキームでは、太陽光発電事業の長期信頼性を確保し、万が一のパネルの不具合による出力保証を保険で補える。両社は、同スキームが品質と信頼性を重視する日本市場で認知され、発電所への採用が拡大することを目指す。