ホンダは中型車の新型「シビック」を、2017年9月29日に日本で発売する。ハッチバック車とセダン、スポーツモデル「タイプR」の3車種を用意する。セダンは日本の寄居工場で、ハッチバック車とタイプRは英国工場で生産し、日本に輸出する(図1)。

図1 新型「シビック」のハッチバック車
図1 新型「シビック」のハッチバック車
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 同社は10代目となる今回の新型車を2015年に北米で、2016年に欧州と中国で発売した。これに対して日本では2011年に、シビック自体の販売を終了していた(タイプRの限定販売を除く)。同車を日本に投入するのは約6年振りとなる。

 シビックの国内販売を終了した2011年以降、ホンダは事業戦略を“規模の追求”にシフトし、軽自動車の「N-BOX」や小型車の「フィット」の他、ミニバンの「ステップワゴン」や「フリード」などの量販モデルの販売に力を入れてきた。その結果、20~30代のユーザーを中心にホンダのクルマは、「使い勝手の良い小型車とミニバン」というイメージが強くなった。

 しかし、従来のホンダ車のイメージは「走りの良さ」だったはず。同社執行役員日本本部長の寺谷公良氏は、「走行性能を高めた新型シビックの投入によって、ホンダらしさという本来の個性を際立たせ、ブランドイメージを取り戻したい」と述べた(図2)。

図2 ホンダ執行役員日本本部長の寺谷公良氏
図2 ホンダ執行役員日本本部長の寺谷公良氏
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