電気自動車や太陽光発電を手掛ける米テスラは7月17日、新しい社外取締役2人の就任を発表した。

SolarCity創業当時のピーター・ライブCTO(左)とリンドン・ライブCEO
SolarCity創業当時のピーター・ライブCTO(左)とリンドン・ライブCEO
(出所:SolarCity)

 1人目は、Johnson Publishing社(JPC)のリンダ・ジョンソン・ライス会長兼CEO(最高経営責任者)。JPCはアフリカ系米国人向けのメディア事業や化粧品事業を展開する非公開企業である。アフリカ系米国人が所有するメディア企業としては、米国最大であることで知られる。

 ライスCEOはJPCや関連会社のCEOとしての役割に加え、さまざまな分野の企業の取締役や団体の代表などを歴任した経験がある。

 2人目は、21世紀フォックス(21CF)社のジェームス・マードックCEO。同社は映画会社の20世紀フォックス社、テレビ放送事業を手がけるFOXネットワークス・グループなどを傘下に抱えるメディア・エンターテインメント分野の大手で、創業者のルパート・マードック氏は世界的な「メディア王」として著名である。

 ジェームス・マードック氏は、ルパート・マードック氏の次男であり後継者とみられている。ルパート・マードック氏が創業したニューズ・コーポレーション傘下のSky社やSTAR TV社などでの要職を歴任した後、21CF社がニューズ社から分社して2年後の2015年に同社のCEOに就任している。

 2人の社外取締役就任については、これまでに一部の株主が強くテスラに要求していた。

 一方、テスラが昨年買収したソーラーシティ(SolarCity)では、創業者でテスラのイーロン・マスクCEOのいとこであるリンドン・ライブ(Lyndon Rive)前CEOとピーター・ライブ(Peter Rive)前CTO(最高技術責任者)の兄弟が最近、相次いでテスラを辞職した。