バイオ実験をこなすLabDroid「まほろ」
バイオ実験をこなすLabDroid「まほろ」
[画像のクリックで拡大表示]
両腕を使って人間のように作業をこなす
両腕を使って人間のように作業をこなす
[画像のクリックで拡大表示]
LabDroidの動きを定義するティーチング用ツール
LabDroidの動きを定義するティーチング用ツール
基本動作のアイコンの組み合わせとパラメーター設定だけで動きを定義する
[画像のクリックで拡大表示]
RBI取締役CSOの夏目徹氏
RBI取締役CSOの夏目徹氏
基本動作のアイコンの組み合わせとパラメーター設定だけで動きを定義する
[画像のクリックで拡大表示]

 ロボティック・バイオロジー・インスティテュート(本社東京、以下RBI)は、バイオ実験用の双腕ロボットを使った実験検証施設「ロボティックバイオロジーセンター」(RBC)を開設した。RBCは、創薬やバイオテクノロジー分野の実験における煩雑な繰り返し作業を自動的にこなすロボット「LabDroid」によるデモンストレーションの他、ユーザーとなる企業・研究機関が求める実験を検証したり、受託実験などを行ったりするための施設。現在稼働しているLabDroidは1台だけだが、2016年度内には2台目を導入し、実際に受託サービスを開始する予定だ。

 RBIはLabDroidを開発・販売する産業技術総合研究所発のベンチャー企業。安川電機および科学技術振興機構が出資している。LabDroidは、これまで研究者らが使ってきたツールや機器、装置をそのまま使いながら、ピペットによる分注や遠心分離といったライフサイエンス分野の実験に必要な作業(ベンチワーク)を自動処理する目的で開発。その第1弾製品となる「まほろ」は、安川電機の産業用の15軸双腕ロボットをバイオ実験向けにカスタマイズしたもので、それぞれ7軸の自由度を持つ左右のアームを動かし、ピペットの操作、遠心分離装置や恒温槽といった機器のトビラの開閉、サンプルの把持・移動といった作業をあたかも人間のように器用にこなす。