NECの子会社で、大型コンピュータの保守などを手掛けるNECフィールディング(東京都港区)は7月21日、滋賀県蒲生郡日野町にある、出力4.6MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)「日野太陽光発電所」のEPC(設計・調達・施工)サービス、O&M(運用・保守)を受託したと発表した。

 すでに完工しており、20年間のO&Mについては、6月1日から提供を開始している。年間発電量は、一般家庭約1400世帯の消費電力を賄うのに十分な4897MWhを見込んでいる。

 発電事業者は、SPC(特定目的会社)のHIN合同会社となる。タイの石炭大手であるバンプーと、タイの投資会社であるプライムロードグループが共同で出資し、設立した。

 NECフィールディングは、ITのプラットフォームで培ったノウハウを基に、太陽光発電所のEPCからO&Mまで、一貫して受注することに注力している。

 日野太陽光発電所では、太陽光パネル1万7664枚、パワーコンディショナー(PCS)4式を設置したという。太陽光パネルはハンファQセルズ製、PCSはスイスABB製を採用した。

 EPCサービスの特徴として、購買力を生かした低価格での太陽光パネルの提供や、メンテナンス性に配慮した配線、遠隔監視機能、セキュリティを挙げている。

 O&Mでは、自社のコンタクトセンターで24時間・365日体制で、PCSや高圧設備の遮断器、リレーなどの発電設備からの警報を監視し、異常を検知した際には、駆け付けて障害を診断する。

 また、定期点検のほか、発電所を毎月巡回し、想定通りの出力や発電量を満たしているか確認し、想定量を下回っている場合には、原因を推測して改善策を提案する。