樹脂成型の大手であるキョーラク(大阪市中央区)は7月21日、同社の水上太陽光発電用フロート「ミナモソーラーシステム」の販売実績を公開した。国内で合計出力約27MWの水上太陽光発電所に納入済みとしている。
フロートは、地上設置型の太陽光発電所で使う、基礎と架台に相当する部材である。太陽光パネルや接続箱、配線を固定して水上に浮かべる役割を担う。
中空構造などの樹脂部材を使うことが多く、吹きガラスのような手法で成形するブロー成形が、フロート用の部材として多く採用されている。
このため、ブロー成形の大手が製造にかかわることが多く、キョーラクもその1社である。キョーラクは、マヨネーズの容器、自動車部品や物流資材などのブロー成形で知られる。
同社ブランドのフロートは、2016年秋に本格的に販売を開始した。樹脂成型の経験を生かしたシンプルな構造、施工現場での取り扱いが簡単で、施工の効率を高める設計が特徴としている。
ワンタッチ式で太陽光パネル固定部を設置できる構造、組み付け箇所が従来比50%減となる連結構造などを採用し、配送効率も高いとしている。
納入実績の合計出力約27MWの太陽光発電所のなかには、兵庫県淡路市の出力1.1MW、大阪府河南町の520kW、福岡県岡垣町の231kWなどの案件がある。
この自社ブランド品のほかに、ウエストホールディングスグループ向けに、ウエストと共同開発したフロートの供給実績がある(関連ニュース1、同ニュース2)。