「小田原市エネルギーの地域自給の促進に係るモデル事業」の全体イメージ
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(出所:湘南電力)
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 湘南電力(神奈川県平塚市)とエナリス(東京都千代田区)、ほうとくエネルギー(神奈川県小田原市)の3社は、神奈川県小田原市の「小田原市エネルギーの地域自給の促進に係るモデル事業」について、7月6日付けで小田原市と協定を締結した。

 3社は、小田原市の協力のもと、再生可能エネルギーを効果的・効率的に活用する「地産地消エネルギー管理システム」の構築を目指す。

 小田原市は、2014年4月に施行された「小田原市再生可能エネルギーの利用等の促進に関する条例」に基づき、エネルギーの地域自給に取り組んでいる。

 その一環として、2017年4月に「小田原市エネルギーの地域自給の促進に係るモデル事業公募型プロポーザル」を実施し、公共施設に電力供給する、蓄電池と太陽光発電設備の設置および一体的な制御を請け負う事業者を募集し、3社の提案が採択された。事業期間は2017年7月6日~2028年3月31日。

 具体的には、小田原市立の小学校7施設に太陽光発電と蓄電地を設置。太陽光による発電分は自家消費し、余剰分は地産地消に活用する。蓄電池を遠隔で群制御して、インバランス抑制やピークシフト、ピークカットなどのエネルギー管理を行う。太陽光発電の総出力は10kW、蓄電池の総容量は10kWh。2017年12月をめどに設置し、随時エネルギー管理システムを構築する。

 また、幼稚園・小学校・中学校42施設の電力供給を湘南電力に切り替え、小田原市内や神奈川県内で生み出された再生可能エネルギー(FIT電気含む)を優先的に供給し、エネルギーの地産地消を促進する。2017年10月から順次切り替える。さらに、同事業を通じて得た発電量やエネルギーマ管理データなどを蓄積して効果検証などに活用するとともに、同事業モデルの市内への波及を目指し、市と協力して積極的に発信する。