線路沿い10.5kmに4万7454枚のパネルを設置した
線路沿い10.5kmに4万7454枚のパネルを設置した
(出所:SGET)
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開所式では森田健作知事などがテープカット
開所式では森田健作知事などがテープカット
(撮影:日経BP)
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地域住民向けに見学会を開催
地域住民向けに見学会を開催
パネルは東芝製、PCSはTMEIC製を採用(撮影:日経BP)
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 スパークス・グループは7月18日、千葉県印西市から白石市に建設していた出力約12.8MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)の開所式を開催した。グループ会社のスパークス・グリーンエナジー&テクノロジー(SGET、東京都港区)が開発・運営する「SGET千葉ニュータウンメガソーラー発電所」で、約10.5kmの日本最長の太陽光発電所になる。

 同発電所は、成田スカイアクセス沿線の旧新幹線用地に建設されている。かつて東京駅から成田空港までを結ぶ「成田新幹線」が計画され、一部の建設用地は千葉県が確保していた。だが、反対運動などから実現に至らず、遊休地となっていた。

 千葉県はこの土地をメガソーラーに活用することを決め、設置運営者を公募し、6者の応募からスパークス・グリーンエナジー&テクノロジー(SGET、東京都港区)を採択した。発電事業者は、SGET千葉ニュータウンメガソーラー合同会社で、同社には、東京都の官民連携インフラファンドも出資している。

 千葉ニュータウン中央駅から印西牧の原駅、そして、印旛日本医大駅まで、3駅に連なる約10.5kmの線路沿い約15haの敷地に4万7454枚のパネルが延々と並んでいる。

 開所式は、千葉ニュータウン中央駅の近くで開催され、千葉県の森田健作知事など自治体関係者も多く参加し、神事の後、テープカットが行われた。
 
 森田知事は、「これだけ狭く長い場所に太陽光発電所を建設することは、たいへんなことで世界でも類がない。環境問題に取り組む千葉県の誇りであり、成田空港から東京に向かう世界の人々に、日本の再生可能エネルギー技術をアピールできる」と述べた。

 同発電所の総事業費は約44億円で、買取価格32円/kWhで東京電力に売電する。千葉県から用地の貸付料額は、年額180円/m2となっている。

 EPC(設計・調達・施工)サービスは東芝が担当し、太陽光パネルは東芝製(60セル・270W/枚)、パワーコンディショナー(PCS)は東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製(750kW機)を採用した(関連記事)。

 開所式の後、地域住民を対象としたメガソーラー施設の見学会を行った。バス2台に分乗して、約10kWにわたって並べられた太陽光パネルを車中から見学するとともに、バスから降りて、PCSの設置された中間変電所を間近から見学した。