VPP構築実証のイメージ
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(出所:SII)
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VPP構築事業の仕組み
VPP構築事業の仕組み
(出所:SII)
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役割により3タイプのアグリゲーターがある
役割により3タイプのアグリゲーターがある
(出所:SII)
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 環境共創イニシアチブ(SII)は、2017年度「需要家側エネルギーリソースを活用したバーチャルパワープラント(VPP)構築実証事業費補助金」について、「リソースアグリゲーター」の登録者情報を7月14日に公開した。「親アグリゲーター」6社に対して、「リソースアグリゲーター」は全35社が登録された。

 VPP構築実証事業は、需要家側に設置された発電機や蓄電池、ヒートポンプといった負荷設備などの「エネルギーリソース」を統合的に制御して、大型火力発電所の出力調整や需給バランスの維持などの機能の実現を目指す。こうした仕組みをVPPと呼ぶ。

 「リソースアグリゲーター」は、需要家と直接、エネルギーリソースの制御に関する契約を結び、再生可能エネルギー発電設備の統合管理、蓄電池や空調(ヒートポンプ)などに対する遠隔制御・統合管理を行う。「親アグリゲーター」は、複数の「リソースアグリゲーター」と連繋して、VPPを構築する。

 5年間の実証期間を通じて、50MW以上の仮想発電所の制御技術を確立することを目指す。それによって、再生可能エネルギーの導入拡大、負荷平準化などにつなげる。

 今回の実証事業では、VPP構築・実証に必要な経費を補助する。2017年度の予算は約40億円。2017年4月に公募を実施し、採択条件を全て満たした申請者をリソースアグリゲーターとして採択した。

 親アグリゲーターおよびリソースアグリゲーターは以下の通り。親アグリゲーターは、関西電力、グローバルエンジニアリング、SBエナジー、ローソン、アズビル、エナリスの6社。

 関電と連繋するリソースアグリゲーターは、関電、NTTスマイルエナジー、エネゲート、エリーパワー、シャープ、京セラ、住友電気工業、ダイヘン、Nature Japan、パナソニック、福島工業、三菱商事、横河ソリューションサービス。

 グローバルエンジニアリングと連繋するのは、グローバルエンジニアリング、NTTファシリティーズ、大崎電気工業、積水化学工業、東京電力エナジーパートナー、ファミリーネット・ジャパン、三井物産、ONEエネルギー。

 SBエナジーと連繋するのは、SBエナジー、エフィシエント、洸陽電機、サニックス、スマートテック、地域電力、東芝三菱電機産業システム(TMEIC)、メディオテック、Looop。

 エナリスと連繋するのは、エナリス、KDDI、京セラ。ローソンとアズビルは、親アグリゲーターとリソースアグリゲーターを1社で兼ねる。