米国向けに販売する「SOLAR WARE 3200」
米国向けに販売する「SOLAR WARE 3200」
(出所:TMEIC)
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 東芝三菱電機産業システム(TMEIC)は7月18日、定格出力3.2MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)向けパワーコンディショナー(PCS)を開発し、米国向けに販売を開始したと発表した。単機容量3.2MWは世界最大級という。

 製品名は、「SOLAR WARE 3200」。屋外設置型で直流1500V入力に対応する。

 同社の太陽光向けPCSのラインナップは、現在、国内向けには2.5MW機が最大容量になっている。一方、直流1500V仕様で先行し大規模案件の多い米国向けには、すでに2.7MW機を投入していた。

 今回、新たに3.2MW機を製品化したことで、2.7MW機に比べるとPCSの設置台数を約15%削減できる。これに伴い、周辺機器の集約化と工事工数の削減が可能になり、建設コストを低減できるとしている。

 同社では、大容量化に成功した背景として、直流電流を交流の波形に変換する際のスイッチング素子(パワー半導体)に、最新型となる第7世代の IGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)を採用したことを挙げている。

 分散型の再生可能エネルギーでは、風力発電設備が大容量化によって出力(W)当たりの設備コストを下げてきた歴史がある。風力発電設備では、陸上では単機出力約3MW、洋上では7MW程度まで大容量化が進んでいる。