コンテナ型で可搬性に優れる
コンテナ型で可搬性に優れる
(出所:住友商事)
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 住友商事と英ITM Powerは7月17日、CO2フリー水素製造に関して戦略的パートナーシップ協定を締結したと発表した。協定に基づきITM Powerはメガワット(MW)級の大型電解装置を住友商事に提供し、住友商事は国内で独占的に電解装置の販売および事業化を推進する。

 ITM Powerは、イオン交換膜を利用する固体高分子型水電解(PEM:Proton Exchange Membrane)型電解装置を開発・製造する。太陽光発電や風力発電といった不安定な再生可能エネルギー由来の電気への追随性が高く、高効率かつ高純度(99.5~99.999%)な水素を製造できるという。

 また、20フィートコンテナに収納しているため可搬性に優れ、設置コストも安価に抑えることが可能としている。これまでに欧米で合計14MW超(2018年度で8MW)の納入実績がある。現在は10MW級の装置を製作中で、並行して100MW級システムも設計に入っているという。

 両社は、メガワット級電解装置で製造されるCO2フリー水素を、電気・熱・輸送燃料・工業用途の水素との置き換えを目指す。今後、ITM Powerの技術と住友商事の事業ネットワークを活用し、顧客に応じて最適なシステムを提供していく考え。また、日本以外の地域でも協力して電解装置ビジネスを展開していく。