建設予定地のゴルフ場跡地
建設予定地のゴルフ場跡地
(撮影:日経BP)
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 東邦銀行は6月30日、福島県内で最大規模となるメガソーラー(大規模太陽光発電所)「西の郷ソーラーパーク」の建設・運営資金について、アレンジャーとして総額約126億円のプロジェクトファイナンスを組成し、第1回目の融資を実行したと発表した。

 参加金融機関は、東邦銀行、大東銀行、福島銀行。東邦銀行は、これまでに9件で総額約480億円の再エネ事業向けプロジェクトファイナンスを組成している。 

 今回融資した発電所は、ジャパン・リニューアブル・エナジー(東京都港区:JRE)と、一般財団法人のふくしま未来研究会(福島市)、信夫山福島電力(福島市)の3者による合弁会社が発電事業となる。出力は約44MW。

 福島県内では、50MWを超えるメガソーラーの計画が複数サイトで進んでいる。ただ、着工済みのプロジェクトとしては、今回の案件が、現時点で最大規模になると見られる。

 閉鎖したゴルフ場「西の郷カントリークラブ」の跡地である約50haの事業用地に25万1520枚の太陽光パネルを設置する。2019年12月に完成の予定。

 太陽光パネルの設置容量は44.001MW、パワーコンディショナー(PCS)の定格出力である連系出力は29MWとなる。固定価格買取制度(FIT)により全量を東北電力に売電する。売電単価は未公表。

 EPC(設計・調達・施工)サービスは日本コムシスが担当し、太陽光パネルはソーラーフロンティア製、PCSの製造企業は未公表だが、分散型タイプを採用する予定。ゴルフ場跡地を活用するため、本格的な造成はせず、土地なりにパネルを配置する。

 通常、18ホールのゴルフ場跡地にメガソーラーを建設する場合、30MW程度のパネル容量になることが多いが、今回は、設置角を20度にして影の影響を減らし、アレイ(パネルの設置単位)間隔を狭くすることで、44MW分のパネル設置を可能にしたという。