「両面発電」タイプを日本市場に投入
「両面発電」タイプを日本市場に投入
(撮影:日経BP)
[画像のクリックで拡大表示]
144セルの「ハーフセル」タイプを製品化
144セルの「ハーフセル」タイプを製品化
(撮影:日経BP)
[画像のクリックで拡大表示]

 インリー・グリーンエナジージャパン(東京都港区)は、横浜市で開催した太陽光発電関連の展示会「PVJapan2017」(7月5~7日)で、「両面発電」「ハーフセル」「ホットスポット・フリー」など、高付加価値型パネルを展示し、今後、日本市場向けに本格投入する。

 両面発電タイプは、「PANDA BIFACIL 60CF」で、単結晶シリコン型・60セル・320W/枚。製品仕様で掲げている「320W」の内訳は、平均的な地面に設置した場合で「表面295W+裏面25W(表面の約10%増加)」としている。

 同社の実績値では、裏面の発電量アップ率は、草など緑化地表で10~15%、コンクリート面で17%、雪面で30%としている。積雪地帯のほか、カーポートやソーラーシェアリングに採用した場合、320W/枚以上の出力になり、投資効率は、従来の片面発電型パネルを上回ることが期待できるとしている。

 また、同社は両面発電タイプを、「ハーフセル」にも適用した。通常の半分の大きさのセル(発電素子)を採用した「PANDA BIFACIAL 144 HCL」で、単結晶シリコン型・144セル・400W/枚。従来の72セル/枚タイプをハーフセルのモデルにした。「モジュール内部の直列抵抗を下げて出力を上げるハーフセル技術は、72セルのほうがより大きな効果となる」としている。

 加えて、「他社では、まだ製品化していない独自性の高い製品」(インリー・グリーンエナジージャパン)として、「ホットスポット・フリー」型パネルを展示した。「YGE 72CELL HSF Smart SERIES」で、多結晶シリコン型・72セル・335W/枚。 

 これは、セルとセルの間にバイパスダイオードを配置したもので、影の影響を最小限に抑えられるとともに、不具合のあるセルをバイパスさせることで、ホットスポットの発生を防ぎやすいとしている。