中国のエネルギー開発事業者であるパンダ・グリーン・エナジー(Panda Green Energy Group)社は6月28日、山西省大同市でパンダの形をしたメガソーラー(大規模太陽光発電所)を建設して系統に接続し、試験運転を行っていると発表した。パンダの形をしたメガソーラーは、世界初という。
大同市のパンダ形メガソーラーは、すべて完成すると設備容量が100MWとなる(図1)。今回運転を開始したのは第一段階の50MW分である(図2)。
パンダ・グリーン・エナジー社は2016年5月に同プロジェクトの建設を公式に提案し、同年9月1日に国連開発計画(UNDP)と協力することで合意したという。
その後、今年の5月14日に北京で開催された「一帯一路フォーラム(シルクロード経済圏構想)」の国際会議で、中国政府と国連が署名し、パンダ形メガソーラーのプロジェクトが「一帯一路」による建設計画のアクションプランに盛り込まれた。
大同市に稼働中の発電所は、同社のパンダ形メガソーラー計画の第一歩という。100MWのパンダ形メガソーラーは、25年間で32億kWhのクリーンな電力を供給でき、約100万tの石炭、または274万tの温室効果ガス排出量の抑制に相当するとしている。
今後の5年間で同社は、「パンダ100プログラム(Panda 100 Program)」によって、一帯一路沿いの国や地域でパンダ形メガソーラーを建設していく計画という。
メガソーラーのパネル配置で、特徴的な形状をつくる試みとしては、米フロリダ州にあるミッキーマウス形のメガソーラー(5MW)がある(関連記事)。これは、米Duke Energy社が、ウォルトディズニーと連携し、同社の所有地に2016年4月に稼働させた。