「太陽光発電設備・メンテナンスに関するハンドブック」
「太陽光発電設備・メンテナンスに関するハンドブック」
(出所:三井住友海上火災保険)
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「バイオマス発電設備に関するハンドブック」
「バイオマス発電設備に関するハンドブック」
(出所:三井住友海上火災保険)
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 三井住友海上火災保険とあいおいニッセイ同和損害保険は7月13日、インターリスク総研(東京都千代田区)と共同で、太陽光とバイオマス発電の事業者向け「リスク診断サービス」の提供を開始すると発表した。

 固定価格買取制度(FIT)により急速に普及した太陽光発電設備は、稼働から時間が経過しメンテナンスの重要性が高まっている。今年4月に施行した改正FIT法では適切な保守点検・維持管理体制の整備・実施が義務化された。また、バイオマス発電の安定稼働には、一定品質の燃料の長期・安定的な供給が課題となっている。

 こうした運用上で顕在化した課題を受け、再生可能エネルギー関連事業上のリスクマネジメントに役立つサービスを開発した。

 「太陽光発電設備メンテナンスリスク診断サービス」は、施設の立地や設備設計、メンテナンス体制などのヒアリング結果に基づきメンテナンスの不備によるリスクについて診断し、診断結果や推奨する対策を診断レポートとして無償提供する。また、診断結果や顧客の要望に基づき、有力専門事業者による常時遠隔監視や緊急時駆け付けなどの有償サービスを紹介する。

 「木質バイオマス発電事業リスク診断サービス」は、施設の立地や設備条件などに関する資料に基づき一般的な診断を行う無償の「簡易リスク診断」と、現地調査やヒアリングを通じて具体的な診断を行う有償の「リスク診断」の2種類を提供する。リスク診断には、有力専門事業者との連携による「燃料木質チップ診断」や「事業経済性評価」などの有償オプションサービスも用意する。

 リスク診断サービスの開始に合わせて、「太陽光発電設備・メンテナンスに関するハンドブック」を新たに作成した。既に太陽光発電事業を実施している事業者向けに、発電効率維持・事故防止などの適切なメンテナンスのポイント、メンテナンス不備により発生するリスクやその軽減策といった重要なポイントを分かりやすく解説した。

 また、2016年7月に発行した「バイオマス発電設備に関するハンドブック」も改定した。バイオマスエネルギーの概要や発電の仕組み、発電事業の課題や事故リスクの分析などの解説のほか、新たに火災・爆発、電気的・機械的事故、事業中断による利益損失などの各リスクのポイント・対策を追加し、より内容を充実した。