ソフトバンクグループが英ARM Holdings社を買収する(日経テクノロジーオンライン関連記事1同関連記事2)。買収したのが日本企業だったこと、その企業がやや畑違いだったこと、やや畑違いの企業が何かと話題のソフトバンクグループだったことで、この買収は大きな関心を集めている。

 ARMのCEOのSimon Segars氏は(図1)、たった2週間でソフトバンクからの買収提案の受け入れを決めた理由を2つ挙げている(関連ビデオ)。1つは、17英ポンド/株という買い取り価格が良かったこと。もう1つは、ソフトバンクと未来に対する考え方が一致したことだという。

図1●Simon Segars氏 ARMの写真。
図1●Simon Segars氏 ARMの写真。
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 ソフトバンク社長の孫正義氏が強調したように、この未来はIoT(Internet of Things)がもたらす。ソフトバンクはIoTによって新たなサービスや機器を提供できるようになる。その機器で情報処理を担っている半導体集積回路(IC)の中核回路であるCPUコアがARMの主力製品である。ARMはCPUコアを開発し、半導体メーカーにライセンスする。半導体メーカーが、そのCPUコアに周辺回路やメモリーなどを加えたICを開発・製造して、機器メーカーに提供する。