エジプトの世界遺産「ギザの三大ピラミッド」上空を飛ぶ「ソーラーインパルス2(Si2)」
エジプトの世界遺産「ギザの三大ピラミッド」上空を飛ぶ「ソーラーインパルス2(Si2)」
(出所:Solar Impulse)
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 「ソーラーインパルス2(Solar Impulse 2: Si2)」は、11日午前6時20分(中央ヨーロッパ夏時間)にスペインのセビリア飛行場を離陸し、13日の午前7時10分(東ヨーロッパ夏時間)、エジプトのカイロ国際空港に到着した。

 今回の約49時間にわたる飛行で、Si2はスペイン西部からエジプトのカイロまで飛行し、地中海をほぼ横断した。飛行距離は3745km、最高高度は8534m、平均航行速度は76.7km/hだった。カイロ国際空港への着陸直前にギザ(Giza)にある三大ピラミッドの上空を周回し、今回の飛行でもクリーンテクノロジーの可能性をアピールした。

 Si2はスイスのプロジェクトで、化石燃料をまったく使用せずに太陽光のエネルギーだけで世界を一周する飛行に挑戦中である(関連記事1234)。6月23日に大西洋横断を完了してスペインのセビリアに到着、地中海横断に備えていた(関連記事5)。

 Si2による世界一周も、エジプトのカイロから出発地点のアラブ首長国連邦(UAE)・アブダビへの飛行を残すだけとなった。今夏にもSi2プロジェクトは、完結するとみられる。

 ソーラーインパルスの共同創設者で最高経営責任者(CEO)のアンドレ・ボルシェベルグ(Andre Borschberg)氏にとっては、今回がSi2プロジェクトで最後の飛行となった。アブダビまでの最後の飛行では、もう一人の共同創立者兼操縦士であるベルトラン・ピカール(Bertrand Piccard)氏がSi2の操縦桿を握る予定。