事業の概要
事業の概要
(出所:多摩川ホールディングス)
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 多摩川ホールディングスは6月22日、青森県三沢市で計画している合計出力約9.5MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)プロジェクトに出資すると発表した。

 米国の太陽光発電開発事業者である米エトリオンの日本法人、エトリオン・ジャパン(東京都港区)が設立したSPC(特定目的会社)「エトリオン・エネルギー5合同会社」の株式のうち、30%を取得した。取得日は6月24日。

 このほか、10%を日立ハイテクノロジーズが出資している。日立ハイテクは、EPC(設計・調達・施工)サービスを担当する。

 エトリオンは、イタリア、チリ、日本において、合計出力約139MWのメガソーラーを所有している。

 多摩川ホールディングスは、同SPCの株式を取得した6月24日に、この取得分とは別に、約5308万円を追加出資した。この追加出資は、株主の持ち分の比率に応じたもののため、出資比率は30%で変わらない。

 また、同日、株主の持ち分の比率に応じ、同SPCに劣後ローンを貸し付けた。多摩川ホールディングスによる貸付額は、約1億617万円となった。

 青森県三沢市のメガソーラーは、三沢市六川目五丁目などに立地する。高圧配電線に連系する4つの区画の出力2.5MWの発電所で、合計出力約9.5MWのメガソーラーを構成する。

 買取価格は、36円/kWh(税抜き)となっている。7月中に着工し、2017年2月から順次、売電を開始する。稼働後の年間発電量は、約1074万kWhを見込んでいる。

 敷地面積は、約16万3000m2となる。同SPCが金融機関から融資の初回貸付分を受けた段階で、多摩川ホールディングスが土地を同SPCに対して譲渡する。この譲渡額は、約2億7409万円(簿価)を予定している。

 多摩川ホールディングスにとって、大手金融機関からプロジェクトファイナンスによる融資を受ける初めての案件となるという。

 エトリオンの発表によると、プロジェクトファイナンスの幹事行は、三井住友信託銀行が務める。プロジェクト費用のうち、約85%を融資で賄う。施工期間と、19年間の運用期間が対象となる。