晴れの予測で、前夜の「沸き上げ」抑制

 「ナビフィッツ」の新モデルでは、AI(人工知能)を導入することで、翌日の昼が晴天で、太陽光に余剰電力が発生すると予測した場合、夜間に作動する沸き上げ運転の一部を、翌日の昼間にシフトするよう制御する。逆に事前に、翌日を雨天や曇天と予測した場合、夜間にお湯を沸かし上げておく必要がある。

 こうした天気予測を加味した高度な制御により、ヒートポンプ給湯機の年間総消費電力の約20%を余剰電力で賄える見込みという。

 例えば、東京電力エナジーパートナーと契約している家庭の場合、オール電化住宅を対象にした料金プラン(電化上手)では、昼間にヒートポンプ給湯機を作動できないが、同プラン以外の時間帯別料金であれば、太陽光での蓄熱モードを利用できるという。

 同社では、今後の商品戦略の方向性として、「今夏以降、次世代型のHMESでは、燃料電池コージェネレーション(熱電併給)システムや、電気自動車(EV)やプラグイン・ハイブリッド車(PHV)と連繋したV2H(ビークル・ツー・ホーム)システムとの統合制御を視野に入れている」(京セラ・ソーラーエネルギー事業本部の戸成秀道マーケティング部責任者)としている。

 このほか今回の展示会では、太陽光パネルと直流で充放電する「DCリンク」システムを採用する次世代型大容量Liイオン蓄電池(6.5kWh)や、5本バスバー(電極)タイプの新型太陽光パネルなどを展示した。