メドレーでCLINICS事業を統括する、同社 執行役員 CLINICS事業部 プロダクト統括医師の島佑介氏 
メドレーでCLINICS事業を統括する、同社 執行役員 CLINICS事業部 プロダクト統括医師の島佑介氏 
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 「ついに来た、遠隔診療の夜明けが!」――。2016年7月7~8日に東京都内で開催された「日本睡眠学会 第41回定期学術集会」の展示コーナー。こんな標語を掲げたブースを構えたのが、遠隔診療サービス「CLINICS」を手掛けるメドレーである(関連記事)。

 同社がアピールしたのは、睡眠時無呼吸症候群(SAS)や不眠症などの睡眠障害と、遠隔診療の相性が良いこと。睡眠障害の治療では、通院の手間などを理由に「治療から脱落する患者が多い」(メドレーのCLINICS担当者)ことから、遠隔診療でそのハードルを下げる。

 遠隔診療は耳鼻科での採用事例が増えているといい、近くSASや不眠症の診療へも導入される見通しという。SASの治療に使う「CPAP装置のベンダーからも、SAS治療への導入をともに広げたいと声を掛けてもらっている」(同担当者)。

 SASの外来診療では従来、1カ月に1回ほどの対面診療が基本。これに対しメドレーは「対面診療は3カ月に1回とし、その間の2回分は遠隔診療とすることを医療機関に提案している」(同担当者)。医療機関にとって、2回分は対面診療に伴う診療報酬の一部を失う形となるが、その分は遠隔診療の予約料などで補えるという。患者の自己負担額が増える点についても、通院の手間や交通費が不要になるメリットで相殺できると見ている。