三菱重工は、世界の自動車市場でターボ装着が進むと予測する
三菱重工は、世界の自動車市場でターボ装着が進むと予測する
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 三菱重工グループは、2020年をめどに3種類のターボチャージャーを開発する。2019年をめどに、エンジン回転数が低くても過給圧を確保できる可変容量ターボチャージャーのガソリンエンジン向けを実用化するほか、2020年をめどにマイルドハイブリッド車(マイルドHEV)やプラグインHEV(PHEV)向けを投入する。

 世界的な燃費・環境規制を受けて、エンジン排気量を小さく抑えるダウンサイジングエンジンの採用が拡大する見通し。ダウンサイジングエンジンはもちろん、クルマの電動化が進んでもHEVやPHEVのエンジンのトルクを補うためのターボチャージャーは引き続き求められるとの考えだ。

 新規開発する3種類のうち、まずガソリンエンジン向け可変容量ターボを導入する。現在はディーゼルエンジン向けを用意しているが、欧州での燃費不正をきっかけとして「ディーゼルエンジン離れが進む」(三菱重工エンジン&ターボチャージャ常務取締役梶野武氏)ためだ。ターボチャージャーの温度はディーゼル向けは750℃ぐらいで済んだが、ガソリン向けは950℃くらいまで上がる。耐熱性や耐久性を高める必要があるとする。