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HOMEエレクトロニクス > オール印刷型有機トランジスタ集積回路の最前線

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オール印刷型有機トランジスタ集積回路の最前線

山形大学 有機材料システム研究推進本部、見学報告(4)

  • 鵜飼 育弘=Ukai Display Device Institute
  • 2016/07/08 20:27
  • 1/5ページ

1. はじめに

 山形大学の有機材料システム研究施設を筆者は2016年6月に訪問し、その一部を見学した。4回に分けて報告する。最終回の今回は、延長ゲート型トランジスタを用いたバイオセンサーと、超薄型フィルム上に作製した全印刷型有機集積回路について紹介する。

2. 延長ゲート型有機トランジスタ

 有機電界効果トランジスタ(Organic Field Effect Transistor:OFET)によるバイオセンサーデバイスの構造としては、直接検出型と延長ゲート型がある(図1)。前者は、ディスプレーの駆動用TFTバックプレーンとして用いられているように集積化が容易である。後者は、動作が安定である。ここでは、後者の延長ゲート型OFETのバイオセンサーへの応用について述べる。

図1 OFETバイオセンサーデバイスの基本構造
(図:山形大学の資料)

 図2に、有機トランジスタセンサーの検出原理を示す。有機トランジスタ上に、特定の成分を吸着するレセプター(受容体)の役割を果たす延長ゲート電極を作り込んでいる。レセプターに成分が吸着するとトランジスタの電流/電圧が変化するので、それによって特定成分の有無が分かる。有機トランジスタ型センサーの検出原理は、ゲート電極/溶液の界面電位の変位に起因する。有機トランジスタのコンダクタンスは捕捉された標的物質によって変化する。従って、トランジスタの電極界面の設計が極めて重要である。

図2 有機トランジスタセンサーの検出原理
(図:山形大学の資料)

 延長ゲート型OFETのデバイス特性を図3に示す。キャリア移動度は0.07cm2/Vs、オン/オフ比は103。ヒステリシスは観測されず、繰り返しに耐える安定性を持つ。駆動電圧は3Vであり、ボタン電池電圧以下である。

図3 延長ゲート型OFETのデバイス特性
(図:山形大学の資料)

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