北海道千歳市の新千歳国際空港の近くで7月5日、出力約28MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)が売電を開始した。容量約14MWhの大型蓄電池を併設している。
発電事業者は、韓国電力公社と、日本の再生可能エネルギー関連開発・エンジニアリング企業であるエネルギープロダクト(東京都千代田区)が合弁で設立した特定目的会社(SPC)となる(関連ニュース1)。
エネルギープロダクトが設備認定の取得などの開発を手掛けた案件で、SPCの出資比率は韓国電力公社が約80%、エネルギープロダクトが約20%となっている。
蓄電池は、北海道電力の送電線への連系の条件を満たすために導入した。
北電は、接続申し込みが400MWを超えて以降、出力2MW以上のメガソーラーを連系する条件として、蓄電池を併設して、急峻な出力変動を緩和することを求めている。メガソーラーの出力の変動幅を、蓄電池の充放電制御と合わせた合成出力で、パワーコンディショナー(PCS)の定格出力に対して、1分間に1%以内に収める必要がある。
こうした北電の要求を満たす蓄電池併設型のメガソーラーの中で、稼働済み案件では最大規模となった。
すでに6月に完成し、北電との連系条件を満たす制御の確認も含めて、試運転を続けていた。
今回、太陽光発電・蓄電システムのすべてを運転開始し、北電への売電を開始した。
EPC(設計・調達・施工)サービスとO&M(運用・保守)は、韓国LS産電が担当している(関連ニュース2)。施工の一部は、LS産電からエネルギープロダクトに発注した。定置型蓄電池システムや太陽光発電用のPCSは、スイスABB製を採用した。