エコスタイルの設置した屋根上太陽光発電
エコスタイルの設置した屋根上太陽光発電
(出所:エコスタイル)
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 太陽光発電事業を展開するエコスタイル(東京都千代田区)は7月4日、自家消費型太陽光発電と電力小売りを組み合わせた「自家消費型エコスタイルでんき」の提供を始めた。高圧・特別高圧で受電している事業所を対象とし、太陽光発電の自家消費による受電量の削減と、エコスタイルの提供する割安な電力により、電気代を削減できるという。

 エコスタイルが屋根上などへの太陽光発電システムの設計・施工を請け負う。稼働後は顧客の電力需要と太陽光発電量を30分単位で予測し、太陽光で不足する電力需要を割り出して供給する。エコスタイルでは、太陽光発電予測システムを独自に開発しており、気象データを基に太陽光の発電量を自動的に予測できるという。

 現時点で、事業用電力料金の単価は、固定価格買取制度(FIT)の買取単価よりも安いため、一般的に、自家消費よりも全量売電の方が経済性に優れる。エコスタイルでは、自家消費型の利点として、FITを利用しない太陽光の導入を対象とした再生可能エネルギー事業支援事業費補助金を活用できることや、環境価値を保持できるためCO2削減を広報できる点を挙げる。「FITの買取価格が20円台前半まで下がってくると、工夫次第で自家消費型でも経済性で遜色ない」(エコスタイル)としている。

 同社では、「自家消費型エコスタイルでんき」の経済メリットを最も出しやすいケースとして、契約電力量80kW程度の需要家が8~10kWの太陽光発電設備を導入するパターンを挙げている。太陽光発電の余剰を出さないためには、パネルの設備容量を「契約電力量の10~15%」で設計するのが適正と分析している。