ユーグレナは2017年7月3日、一般消費者向け遺伝子検査サービスを手掛けるジーンクエストを株式交換によって完全子会社化することで、ジーンクエストおよび同社筆頭株主のソフィアホールディングスと基本合意書を締結したと発表した。効力発生予定日は2017年10月1日。

 ユーグレナは、微細藻類のユーグレナの大量培養技術を中核技術とし、ヘルスケア事業やエネルギー・環境事業を展開している。このうちヘルスケア事業ではユーグレナを活用した機能性食品や化粧品の製造販売を行っており、着実な成長を遂げているという。

 同社はヘルスケア事業のさらなる強化に向けて、遺伝子解析などのバイオインフォマティクス領域に着目。2016年には、研究機関や医療機関向けの遺伝子受託解析などを手掛けるアメリエフに出資し、一般消費者向け商品・サービスにおけるバイオインフォマティクス技術の活用について検討を進めてきた(関連記事1)。

 一方、ジーンクエストは2013年に創業したベンチャー(関連記事2)。一般消費者向け遺伝子検査サービスや、そこで蓄積したゲノムデータを利用者の同意のもとで分析する研究活動などを手掛けてきた。

 今回、ユーグレナの顧客基盤や商品開発力、資金力などと、ジーンクエストが持つ遺伝子検査サービスのノウハウやシステムを組み合わせることで、バイオインフォマティクス技術を活用した革新的なヘルスケア事業の実現が可能になると判断し、基本合意に至ったという。

 契約締結は2017年8月上旬を予定する。この株式交換がユーグレナの連結業績に与える影響については、詳細が確定次第発表するとしている。