Liイオン電池は独自開発
Liイオン電池は独自開発
左はPCS、右が蓄電システム(出所:日経BP)
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 カネカは、太陽光発電関連の展示会「PVJapan 2016」(6月29日~7月1日、パシフィコ横浜で開催)において、住宅用蓄電システムを出展した。

 独自開発したLiイオン電池とパワーコンディショナー(PCS)で構成する。PCSは、太陽光発電システム用と兼用でき、これらのシステムを1台で制御できる。

 蓄電池は、同社の大阪府摂津市にある研究所で開発した。製造は他社が担当している。太陽光発電システムの販売を手がける、カネカソ-ラー販売(大阪市西区)が販売を担当する。

 負極にチタン酸リチウムを採用し、電池の構成や製造条件の工夫により、品質低下の原因となる充放電時のガスの発生を抑制することで、長寿命、低温環境下で使用可能といった特徴を実現したという。

 寿命については、10年間の繰り返し充放電(約3600回)後の電池容量として約95%を維持できる。また、低温環境下の使用については、マイナス20度の環境で充放電を可能とした。

 従来から販売している太陽光発電システムや、断熱材などに加え、蓄電システムを展開することで、ネット・ゼロ・エネルギーハウス(ZEH)への取り組みを後押しする。

 停電時には、煩雑な切り替え操作なしで、冷蔵庫や照明などの機器に電気を供給できる。あらかじめ停電時の電気の供給先を指定しておくと、自動的にその機器に供給する。