ファンド・ストラクチャー
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(出所:GEエナジー・ファイナンシャル・サービス)
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パシフィコ・エナジー久米南メガソーラー発電所
パシフィコ・エナジー久米南メガソーラー発電所
(出所:パシフィコ・エナジー)
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 GEエナジー・ファイナンシャル・サービス(GE EFS)と日本政策投資銀行(DBJ)は6月29日、目標750億円、最大で900億円に達する日本最大級の太陽光発電事業向けファンドを組成したと発表した。

 ファンド名は、「EFSエナジー・ジャパン投資事業有限責任組合」(以下、同ファンド)。GE EFSが太陽光ファンドを日本で立ち上げるには初めて。

 GE EFSは、GE(ゼネラル・エレクトリック)グループのエネルギープロジェクト向けの投資会社。GE EFSは、グループ会社を通じて、無限責任組合員としてファンドを運用するとともに、有限責任組合員として、同ファンドに投資する。

 DBJは、同ファンドの設立を支援するとともに、全組合員の出資約束金総額の3分の1の出資を約束するアンカーインベスターとなる。今後、機関投資家向けに750億円を目標に投資を募る。最大で900億円に達する可能性もあるとしている。

 すでに日本生命保険相互会社と大同生命保険は6月29日、同ファンドに投資すると発表した。日本生命は投資額も公表し、100億円としている。そのほかの機関投資家からの投資分も合わせ、6月中旬までに約463億円の初回クロージング(投資募集の申し込み)を行った。

 GE EFSは、同ファンドに組み入れる国内のメガソーラー(大規模太陽光発電所)の1つとして、岡山県久米南町に稼働中の「パシフィコ・エナジー久米南メガソーラー発電所」(パネル容量・約32MW)を公表した。

 同メガソーラーは、パシフィコ・エナジー(東京都港区)が開発し、米ジェマンソン・グループとGE EFSが出資して2016年3月に稼働した。東洋エンジニアリングがEPC(設計・調達・施工)を担当し、 太陽光パネルはインリーグリーンエナジー製、パワーコンディショナー(PCS)と受変電設備は東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製を採用している(関連記事)。

 GE EFSは、久米南町のメガソーラーのほか、岡山県瀬戸内市の「瀬戸内Kirei太陽光発電所」(パネル容量・235MW)、同県美作市の「パシフィコ・エナジー美作武蔵メガソーラー発電所」(同・42MW)などにも出資している。