「GEFCom2017」授賞式
「GEFCom2017」授賞式
(出所:日本気象)
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 日本気象(大阪市)は6月27日、電力需要予測の国際コンペティション「GEFCom2017(Global Energy Forecasting Competition 2017)」で第1位を獲得したと発表した。同コンペにおける国内チームの受賞は今回が初めてとなる。

 この大会は、電力システムに関する需要予測の精度を競う世界最大のコンペティションで、米ノースカロライナ大学Tao Hong教授が主催し、IEEE Power & Energy Societyが後援する。これまで2012年と2014年に開催され、フランス電力の研究開発部門や英ケンブリッジ大学、米国のデータ解析企業などが上位入賞している。今大会は2016年秋から行われ、世界中の企業や研究機関から約100チームが参加した。

 日本気象は、技術力の向上を目的に社内チーム「QUINKAN」を立ち上げて同大会に参加。予選を勝ち抜いた上位12チームによる決勝戦では、実在する電力ネットワークにおける1年分の電力需要量を予想する、という難易度の高い問題に取り組んだ。

 電力需要は気象条件に大きく依存することから、同社は、未来の電力システムに必要な予測技術を開発するとともに、気象データ解析や機械学習などで培った技術を、電力だけでなくエネルギーと気象に関わる幅広いデータサイエンス分野での応用を目指す。