福島発電が運営している「大熊町ふるさと再興メガソーラー発電所」
福島発電が運営している「大熊町ふるさと再興メガソーラー発電所」
(出所:日経BP)
[画像のクリックで拡大表示]

 東邦銀行は6月24日、福島県富岡町に建設する出力約30MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)事業向けプロジェクトファイナンスに対し、協調融資(シンジケートローン)を組成し、総額76億2600万円を融資すると発表した。6月24日に第1回目の融資を実行した。

 同プロジェクトは、JR東日本エネルギー開発(東京都港区)、福島発電(福島市)、富岡町の出資による富岡復興エナジー合同会社が事業主体となる。東邦銀行、あぶくま信用金庫、相双五城信用組合という福島県内の金融機関のみでシンジケート団を組み、4月27日に融資契約を締結した。主幹事は東邦銀行で、同行の参加額は56億2600万円となる。

 発電所名は「富岡復興メガソーラー・SAKURA」。今年7月下旬に竣工式を開催する予定で、操業開始は、2017年12月を見込む。富岡町大字上手岡などの約40haの土地を活用する。 EPC(設計・調達・施工)サービスは、鹿島建設が担当し、太陽光パネルは京セラ製を採用する。年間発電量は、一般家庭約7800世帯の消費電力に相当する、約2800万kWhを見込んでいる。

 同プロジェクトは、福島県再生可能エネルギー復興推進協議会と協定を締結している。同協議会は、国、県、避難区域に指定された12市町村、電力会社などにより、避難解除区域などでの再エネ推進を目的に2015年7月に発足した。

 福島発電は、福島県と県内自治体のほか、県内の金融機関、企業からの出資で設立された。すでに、福島県内に「福島空港メガソーラー」(出力1.2MW)、「大熊町ふるさと再興メガソーラー発電所」(1.89MW)などを建設し、運営している。