全サーバーと全ネットワーク機器のUPSをSymmetra PXに集約
全サーバーと全ネットワーク機器のUPSをSymmetra PXに集約
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3D温度分布のイメージ
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 シュナイダーエレクトリックは、広島赤十字・原爆病院に三相無停電電源装置(UPS)の「Symmetra PX」とデータセンターインフラ管理ソフトウエア「StruxureWare Data Center」を納入した。132台に及んでいた小型UPSを1台に集約し、サーバールームのICT環境とファシリティー環境の一括管理により、10年間60%のコスト削減と運用効率化を実現するという。

 広島赤十字・原爆病院は、病院情報システムの構築・更新を進める中で、停電や電源トラブルに備える小型UPSが132台に達し、定期的なバッテリー交換などの管理と運用コストの増加が問題となっていた。また、サーバールームに設置されているICT機器や室内の電力、温・湿度の管理においても、機器に設置された計測器を目視で確認する運用を行っており、異常に気づくのがトラブル発生後になってしまう課題もあった。

 そこで同病院では新棟竣工に合わせてサーバールームを一新、病院情報システムの将来的な拡張性と運用の効率化を実現するうえで、Symmetra PX導入による全サーバーと全ネットワーク機器のUPSの集約と、サーバールームを監視管理するStruxureWare Data Centerを採用した。

 Symmetra PXの導入により、従来運用していた132台の小型UPSを1セットに集約し、各フロアに設置されたネットワークスイッチ群も含めた基幹ICTインフラのUPSとして、2015年9月より運用を開始。導入後10年間のイニシャルコストとランニングコストの60%削減を目指す。

 また、StruxureWare Data Centerの導入により、サーバールーム内のUPSやラック、電源、空調などの機器情報と電力容量や温・湿度など環境情報の一元管理や、日常的な運用・管理の効率化とデータセンターのライフサイクルを適正管理する基盤を構築。サーバールーム内の3次元温度分布や消費電力の実測表示とシミュレーションにより、障害予知やICT機器稼働の最適化を実現し、リスク回避と効率化を両立していくという。