包括連携協定書の調印式の様子。左から九州工業大学学長の尾家祐二氏、IDCフロンティア代表取締役社長の石田誠司氏
包括連携協定書の調印式の様子。左から九州工業大学学長の尾家祐二氏、IDCフロンティア代表取締役社長の石田誠司氏
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 九州工業大学とIDCフロンティアは2016年6月24日、スマートライフケア社会の実現に向けた産学連携に関わる包括協力協定書に調印した。この協定を通じ、IoTや人工知能、ロボティクスを活用し、高齢者の自立支援や介護従事者などの負担軽減などを行うライフケア基盤システムの構築とその実証に取り組んでいく。

 現在、少子高齢化などによって、介護やヘルスケアの現場では労働力不足が懸念されている。そのため、デジタル化で人とITが協働して職場環境を改善していくことが今後は重要となる。しかし、現場では多くの部分で人の行動に依存しているのが実情だ。

 九州工業大学はこれまで、企業や大学、病院などと共同で看護行動センシング実験を実施し、行動認識アルゴリズムなどを取り組むとともに介護分野への応用を進めてきた。今回の包括協力協定を受け、九州工業大学とIDCフロンティアはITシステムの共同研究や開発を推進。ICTを活用し、限られた人員での最適な医療や介護体制を提供していくスマートライフケア社会の実現を目指す。

 2016年8月には、行動センシングプラットフォームとデータの受け取り口となる介護事業者向けのIoTゲートウェイを、IDCフロンティアから提供開始する予定だ。