フランスの再生可能エネルギー開発事業者であるEDF Energies Nouvelles(EDF EN)社は6月19日、ブラジルで115MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)「ピラポラ(Pirapora)II」の権益を現地法人のEDF EN do Brasil社を通じて取得したと発表した。

 ピラポラIIは、太陽光パネル大手のカナディアン・ソーラーがブラジル南東部のミナスジェライス(Minas Gerais)州で進めているプロジェクトである。EDF ENは、カナディアンが現在隣地で建設中の出力191.5MWのメガソーラー「ピラポラI」についても既に権益を取得しており(関連記事1)、それに続いてピラポラⅡについても所有することになる。

 ピラポラIと同様、EDF ENはピラポラIIの権益の80%を取得し、残り20%はカナディアンが引き続き維持する。2018年第1四半期の稼働を見込んでいる。

 ピラポラIIで使用する太陽光パネルは、カナディアンがブラジルに建設した工場(製造能力は年産380MW)で製造する。

 20年間の電力購入契約(PPA)を競争入札により落札し締結している。稼働後は年間に23万1992MWhを発電し、2030年までにエネルギー需要の23%を非水力の再エネ資源で賄うというブラジルが定めた目標の達成に寄与するとしている。

 ピラポラIとIIの両方を合わせた設備容量は300MWを超え、32万3000件のブラジルの家庭が毎年消費する電力を賄えるという。

 今回の権益取得により、EDF ENがブラジルに保有する再エネ・プロジェクトのポートフォリオは、設備容量が183MWの風力と合わせて合計489MWとなる。

 同社は欧州と北米で主に事業を展開してきたが、現在ブラジルやチリ、中国、インド、南アフリカなど高成長の見込める新興国で再エネ事業を開発している(関連記事2)。