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2040年までの世界発電投資、4分の3が太陽光・風力に

日本では太陽光の急増で再エネ比率24%を超える

2017/06/19 10:47
工藤宗介=技術ライター
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全世界の2040年までの電力構成
(出所:米BNEF社)
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 米Bloomberg New Energy Finance(BNEF)社は6月15日、「太陽光や風力などの再生可能エネルギーは、2040年までにすべての新設発電所の投資額の4分の3を占めるまでに成長する」との予測を発表した。それに伴い、世界の電力起源の二酸化炭素(CO2)排出量は2026年にピークを迎え、2040年には2016年比で4%少なくなると見込んでいる。

 同社のアナリスト65人が8カ月にわたってモデル分析を行った結果を、長期予測「New Energy Outlook 2017」としてまとめた。同報告書では、各国の既存および発表済みプロジェクトを元に、発電と電力システムの経済性を予測した。なお、「現在の補助金制度期間終了後は継続されない」「既存のエネルギー政策は変更されない」ことを前提とした。

 報告書によると、再エネに対する新規の投資は2040年までに合計7兆4000億ドルの見込み。これは新設発電所に投資される総額10兆2000億ドルの72%に相当する。そのうち、太陽光発電は2兆8000億ドルで容量は14倍に増える。風力は3兆3000億ドルで容量は4倍増。その結果、太陽光と風力の合計値は、現在は世界の総容量の12%、発電電力総量の5%だが、2040年までにそれぞれ48%、34%まで急成長する見通し。

 現在の太陽光の平準化発電コストは2009年の約4分の1だが、2040年までにさらに66%下落すると予測する。すでにドイツ、オーストラリア、米国、スペイン、イタリアでは少なくとも石炭と同額になっており、2021年までには中国、インド、メキシコ、英国、ブラジルでも石炭より安くなる。また、洋上風力の平準化発電コストは、2040年までに71%削減される。陸上風力は、過去8年間で30%削減されたが、さらに2040年までに47%削減される見通し。

 エネルギー貯蔵用リチウムイオン電池の市場は、2040年までに少なくとも2390億ドルの規模となる。需要変動における調整力を提供する系統用大型蓄電池は、ガス発電と競合するようになる。太陽光と併用する家庭用および商業用分散型蓄電池は、2040年までに世界全体の蓄電池導入量のうち57%を占める見通し。

 屋根置き太陽光パネルの人気は継続し、2040年までにオーストラリアの電力の24%、ブラジルの20%、ドイツの15%、日本の12%、米国とインドのそれぞれ5%に達する。また、電気自動車(EV)は、欧州では2040年までに電力需給全体の13%、米国では12%を占める見通し。卸電力価格が低い時間帯にEVを充電することで太陽光や風力などの変動余剰分を吸収できるため、これらの再エネを系統に採用するための調整電源となり得る。また、EV市場の成長によって、リチウムイオン電池の価格は2030年までに73%下落すると予測する。

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