いちごグループのメガソーラーの一例
いちごグループのメガソーラーの一例
(出所:日経BP)
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 いちごグループホールディングスは6月15日、東京証券取引所が昨年創設したインフラファンド市場への上場を前提に、インフラ投資法人を設立したと発表した。2017年2月末までの上場を目指す。一定の稼働実績のある複数の太陽光発電所で構成する計画。

 同社は、今期業績予想のセグメント別内訳(クリーンエネルギー事業)に、インフラ投資法人への譲渡額を加算した外部売上高を、約111億円と公表している。同事業における前期実績はメガソーラーの売電収入である約16億円だった。今期の売電収入は16億円より増えることを加味しても、投資法人に組み込む資産は数十億円規模と思われる。

 すでにインフラファンド市場に上場したタカラレーベン傘下のインフラ投資法人の資産は約88億円。上場を表明したネクストエナジー・アンド・リソースは、傘下の投資法人の予定する資産を50億~100億円としている。いちごグループのインフラ投資法人を同規模のメガソーラー(大規模太陽光発電所)から構成することを想定しているようだ。

 同社グループのメガソーラー事業は、売電開始もしくは開発の確定した発電所は35カ所(合計出力約112MW)となっている。また、現在、「いちごオフィスリート」と「いちごホテルリート」という2つの不動産投資信託・J-REIT(リート)を運用している。

 同社では、「現在、稼働中のメガソーラーは、北海道から沖縄まで日本全国に分散の効いたポートフォリオをすでに形成している」とし、インフラファンド市場への上場では、これまでのメガソーラー事業でのノウハウと、2つのJ-REITでの実績を基盤に、投資主価値の最大化を目指すとしている。