産業用ロボットメーカー大手のスイスABB社は、「YuMi Cup 2017」を日本で開催する(発表資料)。同社の双腕型協働ロボット「YuMi」の新しい活用アイデアを広く募集するもの。
1次選考ではアイデアのみを募集し、続く最終選考ではそのアイデアをYuMiの実機に実装した形で評価する。最優秀賞受賞者には、YuMi実機1台を1年間無償で貸与(レンタル費換算で約300万円相当)、ABB社のドイツおよびスウェーデンの開発センターへの研修旅行などが特典として贈られる。
コンテストでは、新しさやユニークさに関する「革新性」、市場の潜在ニーズに合致する「市場性」、将来的な製品化を期待できる「実現性」といった観点で選考する。1次選考の応募締め切りは2017年8月18日。日本国内在住者であれば、チームでも個人でも参加できる。2017年7月1日には、同コンテストの説明会がABB社のセミナールームで開催される。YuMiを体験できるタッチ&トライのコーナーも用意されている。
1次選考を通過したファイナリスト3組には、YuMiの実機を2カ月間貸与する。ABB社のエンジニアによるサポートのもと、2017年11月の最終選考に向けてYuMiの実機を使ってプログラミングを行い、アイデアを実装する。受賞したアイデアは、「2017国際ロボット展」(2017年11月29日~12月2日、東京ビッグサイト)のABB社ブース内で展示される予定だ。ABB社が主催するイベント「ABB Robotics Night」(2017年11月30日)で表彰式が行われる。
YuMiは同社が新規の成長市場として力を入れている協働ロボットだ。通常の産業用ロボットとは異なり、柵を設けずとも人のそばで作業しやすいことから、スペースを取らずに導入できるメリットがある。現在、食品業界などで利用が広がりつつある。