年度別・用途別の太陽光パネル出荷量
年度別・用途別の太陽光パネル出荷量
(出所:JPEAの公表値をもとに日経BP作成)
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 太陽光発電協会(JPEA)は5月下旬、2015年度の太陽光パネル出荷統計を公表した。それによると、国内の総出荷量は2014年度に比べ19.4%減の7.95GWとなった。2012年度に固定価格買取制度(FIT)導入以降、年度ベースの出荷量が減少したのは初めてとなる。

 用途別で特に落ち込みの大きいのが、出力10kW以上、500kW未満の案件への出荷量で、2014年度の3.46GWから2015年度は2.19GWと、36.7%減少した。これに対し500kW以上の大規模太陽光発電所向けは、2014年度の3.78GWから2015年度には3.36GWと11.1%の減少に留まり、相対的に減少幅は小幅にとどまった。

 また、住宅用(10kW未満)は、すでに2014年度から前の年度に比べて減少に転じており、2015年度はさらに21.8%減少して1.54GWとなった。

 500kW以下のミドルクラスの太陽光発電所の落ち込みが大きいことは、この規模を主要ターゲットにしているサニックスやオムロンの太陽光発電部門が苦戦していることからも伺える。一方で、メガソーラーを主要市場にしている九電工や東芝三菱電機産業システム(TMEIC)の太陽光向け事業は、堅調に推移している。