図1 米ジョージア・パワーが米陸軍のフォート・ベニング基地内に建設した30MWのメガソーラー。81万㎡の用地に13万4000枚の太陽光パネルを設置した
図1 米ジョージア・パワーが米陸軍のフォート・ベニング基地内に建設した30MWのメガソーラー。81万㎡の用地に13万4000枚の太陽光パネルを設置した
(出所: Georgia Power)
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米ジョージア・パワーが米陸軍のフォート・ベニング基地内に建設した30MWのメガソーラーの航空写真
米ジョージア・パワーが米陸軍のフォート・ベニング基地内に建設した30MWのメガソーラーの航空写真
(出所:米陸軍)
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メガソーラーの点灯式には、ジョージア・パワー社、米陸軍、ジョージア州公益事業委員会(Georgia Public Service Commission)などの関係者が参列し、テープカットを行った
メガソーラーの点灯式には、ジョージア・パワー社、米陸軍、ジョージア州公益事業委員会(Georgia Public Service Commission)などの関係者が参列し、テープカットを行った
(出所:Georgia Power)
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 米国のエネルギー事業大手であるジョージア・パワー(Georgia Power)社は6月1日、米ジョージア州西部のコロンバス近郊にあるフォート・ベニング(Fort Benning)陸軍基地で出力30MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)が運転を開始したと発表した(図1~3)。

 今回のメガソーラーは、現在同社が陸軍および海軍省(Department of the Navy)と連携して州内の5カ所で建設している基地内の太陽光発電プロジェクトの最初の一つである。

 他の4カ所は、海軍省のアルバニー海兵隊兵站基地(Marine Corps Logistics Base Albany)とキングスベイ海軍潜水艦基地(Naval Submarine Base Kings Bay)、陸軍のフォート・ゴードン(Fort Gordon)とフォート・スチュワート(Fort Stewart)である。いずれの基地で建設中のメガソーラーも、今後1年以内の連系と稼働を見込んでいる。

 フォート・ベニングのメガソーラーでは200エーカー(約81万㎡)以上の面積の用地に、約13万4000枚の太陽光パネルを設置した。

 同社はメガソーラーの建設、保有、運転を担い、発電した電力は同州の系統網に供給される。電力のコストは、系統に接続されたほかの電源の平均的な発電コストと同等かそれ以下になるという。総投資額は7500万ドルと見積もられ、陸軍のエネルギーとセキュリティに関する目標達成を支援する。

 米国では、陸海空軍の基地においても再生可能エネルギーの導入が積極的に進められている。背景には増大する防衛関連予算の削減があり、遊休資産の有効活用や燃料コストの削減、広報などの目的からメガソーラーを基地内に設置する事例などが増加している(関連記事12)。

 また、軍を再エネ推進に活用することで、再エネに必要な人材を育成しつつ退役軍人の再雇用先を確保できるといった「一石二鳥」の取り組みという意味もある(関連記事3)。