英国の太陽光発電が5月26日の日中、8.75GWに達し最高記録を更新した。8.75GWの出力は、英国における総電力需要の約25%の供給に相当する。

 送電事業大手のナショナルグリッド(National Grid)とシェフィールド大学(Sheffield University)のデータ集計により、明らかとなったもの。

 英国の太陽光発電業界団体であるSolar Trade Association(STA)は、今回の最高記録となった発電量は初めて原子力を追い抜き、ガス火力に次ぐ第2位となった、と発表した。

 STAによると、英国には現在、設備容量で合計12.1GWの太陽光発電が設置されている。これは、英国の住宅に換算すると380万軒を賄うことが可能な量という。

 英国は欧州でも緯度の高い地域に位置する。例えば、首都ロンドンは北緯51度と、日本の北海道・札幌の北緯43度よりさらに北にある。このため、ロンドンの平均日照時間は年間で約1500時間と、東京の約1900時間と比較しても20%以上少ない。

 このように、必ずしも太陽光発電には適していると言えない気候条件でも、電力需要の25%を賄えるほど太陽光発電の普及が進んだとも言えそうだ。