東京大学大学院 情報理工学系研究科 知能機械情報学専攻 教授の廣瀬通孝氏
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東京大学大学院 情報理工学系研究科 知能機械情報学専攻 教授の廣瀬通孝氏
 「Japan VR Summit NAGOYA 2017」のPremium Sessionでは、VRの第一人者である東京大学大学院 情報理工学系研究科 知能機械情報学専攻 教授の廣瀬通孝氏や米GREE VR Capital社CEO and Managing Directorの筒井鉄平氏、森ビル 都市開発本部 計画企画部 メディア企画部部長の矢部俊男氏らが技術動向や経緯などを解説。トヨタ自動車、明電舎、三機工業、本田技術研究所などの製造業のVR・MR(複合現実)ユーザーも、社内での活用事例について紹介した(関連記事)。

 廣瀬氏は、現在のVRを「VR 2.0」と位置付け、これまでのVR技術の変遷や2回目のブームと言われてる現在のVRの特徴などについて講演した。同氏は、「VR2.0では、高性能化と低コスト化が進みコストパフォーマンスが大きく改善された。同時に周辺のさまざまな技術と融合しつつある」と現在の状況を分析。「VRをはじめとする情報技術は産業構造を一気に変えるポテンシャルを有している」と可能性の高さに大きな期待を示した。

米GREE VR Capital社CEO and Managing Directorの筒井鉄平氏
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米GREE VR Capital社CEO and Managing Directorの筒井鉄平氏
 続いて登壇した筒井鉄平氏は、VRにおける中核デバイスの1つであるヘッドマウントディスプレイ(HMD)の現状と、技術動向や今後の展望などを解説。矢部俊男氏は、同氏らが造ってきた1/1000スケールの都市模型、同社における都市・建築物のVR化の取り組みなどを紹介するとともに、都市開発とVRを利用したクルマのプロモーションとの関係などについて解説した。同氏は、さらに「都市開発もクルマの開発も多大な時間と莫大な予算がかかる。ともに未来を予想して開発するという点は共通で、クルマと都市の関係は今後さらに深くなる。両者の今後の方向性を見据え、VRを使って未来を考えるツールを提供することが次のミッション」などと語った。
森ビル 都市開発本部 計画企画部 メディア企画部部長の矢部俊男氏
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森ビル 都市開発本部 計画企画部 メディア企画部部長の矢部俊男氏
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森ビル 都市開発本部 計画企画部 メディア企画部部長の矢部俊男氏