TMEICの年度別PCS出荷実績(容量ベース)
TMEICの年度別PCS出荷実績(容量ベース)
(出所:TMEIC)
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 東芝三菱電機産業システム(TMEIC)は5月31日、大容量の太陽光発電システム用パワーコンディショナ(PCS)の2015年度の販売実績を公表した。それによると、出荷容量ベースで約3.6GWとなり、2009年度からの出荷容量が累計で約8.3GWに達した。

 2015年度は日本国内市場向けの好調が続いていることに加え、海外向けが大幅に伸びたことで、全体の出荷容量は2014年度比で1.4倍に増加した。国内市場では直流1000V対応の大容量機が好調という。

 海外向けでは、特に米国とインドでの販売が好調という。米国では大型プロジェクトの建設が相次いでいることが追い風となっている。また、2014年に現地製造拠点を立ち上げたインドでも順調に販売を伸ばしているという。

 TMEICは、国内における1MW以上のメガソーラー(大規模太陽光発電所)の案件では、容量ベースで50~60%のシェアを持つとみられる。米調査会社のIHS社による2014年の太陽光発電向けPCSの世界市場におけるランキング(米ドル・出荷額ベース)でも、100kW超の大型PCSでは、世界トップとなっている。

 国内のPCS大手では、住宅向けなど小容量機でシェアトップのオムロンが2015年度のPCS販売量を大幅に減らしている。接続保留問題などの影響で、50kW未満の低圧連系向けの市場が停滞している一方、メガソーラー向けは堅調に推移していることが伺える。