太陽光パネルの排出見込量(寿命25 年の場合)
太陽光パネルの排出見込量(寿命25 年の場合)
(出所:環境省「太陽光発電設備等のリユース・リサイクル・適正処分に関する報告書」)
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 太陽電池製造・検査装置メーカーであるエヌ・ピー・シー(東京都台東区)は5月24日、産業廃棄物を手掛ける浜田(大阪府高槻市)と、太陽光パネルのリサイクル・リユース事業に関する合弁会社を設立すると発表した。同日開催した取締役会で決議した。

 固定価格買取制度(FIT)の買取期間の終了後など、将来的に寿命を迎えたり、不具合を生じた太陽光パネルが、大量に排出されることが予想されている。

 このような中、環境省がリサイクルなどの推進に向けたガイドラインを示したり、経済産業省がパネルの低コスト分解処理技術や、撤去・回収・分別技術などの研究開発を委託するなど、政府による取り組みが始まっている。

 今回の合弁会社では、エヌ・ピー・シーが取り組んでいる太陽光パネルの解体装置技術の研究開発と、浜田の産業廃棄物処理・リサイクルのノウハウや全国的なネットワークを生かすことで、パネルのリサイクル・リユース技術を早期に確立し、大量排出問題の解消に寄与する。

 両社は、新エネルギー・産業技術開発機構(NEDO)による、2016年度の「太陽光発電リサイクル技術開発プロジェクト」に共同で参画している(関連ニュース)。

 合弁会社は、PV テクノサイクル(東京都大田区)で、代表者は伊藤雅文エヌ・ピー・シー社長が務める。資本金は900万円で、両社が折半出資して2016年8月に設立する予定としている。