公開の様子
公開の様子
(撮影:日経BP)
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敷地の外からツル性植物を食べるヤギ
敷地の外からツル性植物を食べるヤギ
(撮影:日経BP)
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ヒツジは3種類
ヒツジは3種類
(撮影:日経BP)
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 ソフトバンクの再生可能エネルギー事業を手掛けるSBエナジー(東京都港区)と三井物産の合弁によるSPC(特定目的会社)、鳥取米子ソーラーパークは5月27日、鳥取県米子市で運営している出力約43MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)「ソフトバンク鳥取米子ソーラーパーク」において、ヒツジとヤギによる除草の試験を公開した(関連ニュース)。

 10月30日まで実施するもので、ヒツジ4頭とヤギ2頭で除草する。同メガソーラーの除草を担当している大協組(鳥取県米子市)と共同で取り組む。

 同メガソーラーでは、これまで定期的に同様の試験に取り組んできている(2014年の関連ニュース2015年の関連ニュース)。

 今回は、ヤギ2頭が、メガソーラーの敷地を囲うフェンスの外で、ヒツジ4頭は、敷地内で雑草を食べる。雑草の中でも特に、ツル性の植物であるクズを食べてほしいと期待している。フェンスの外側はヤギが、内側はヒツジが、ツル性の植物を食べつくしてくれるのが理想とする。

 ツル性の植物は、外周を囲うフェンスに絡みついて壁のようになり、フェンスが倒れるといったトラブルを招くことで知られている。同メガソーラーでも、この影響で、フェンスが少し傾いてしまったことがあり、ツル性植物の抑制が大きな課題となっている。

 27日の公開では、ヤギは約3mの綱をつないで、移動できる範囲を限りながら外周を回っていた。フェンスに綱をつないでおくと、その周囲を歩き回り、ツル性の植物を含む雑草を勢いよく食べ続けていた。

 ヒツジは、綱をつけず、敷地内に放していた。綱の有無は、敷地の内外の違いではなく、ヤギとヒツジの性質の違いによるものという。

 ヤギは、活動的で方々を歩き回るのに対し、ヒツジは、臆病なところがあり、ヤギほど活発に歩き回らないという。

 公開日でのヤギとヒツジの動きを見ると、ヤギが食べながら移動する近くを、ヒツジがついて回るように動いていた。こうした行動はよく見られるもので、逆にヒツジの後をヤギが追うようなことはほとんどないという。