臨床試験の計画・管理ソリューションを手掛ける米Medidata Solutions社は2016年5月24日、製薬企業などを対象としたイベント「Medidata Symposium 2016」を東京都内で開催した。同社PresidentのGlen de Vries氏が登壇したほか、各ソリューションの担当者が臨床試験における活用事例や新たに実装した機能などを紹介した。

 de Vries氏は日本法人社長の山本武氏の挨拶を受けて登壇し、「Transforming Clinical Development」と題して講演。新薬の臨床開発のあり方が大きく変化しているトレンドについて語った。

講演するde Vries氏
講演するde Vries氏
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 de Vries氏が強調したのは“Integrated Patient Model(統合的な患者モデル)”に基づく臨床開発の重要性。ゲノムや分子の解析を対象とする「研究(Labs)」、生理学やフェノタイプ(遺伝子の表現形)を対象とする「臨床(Clinic)」に加え、今後は「実世界(Real world)」における患者の行動(behavior)を解析する。これを通じ、より立体(全体)的な患者像を捉えて「適切な薬を、適切なタイミングで、適切な患者に届けられるようになる」(de Vries氏)。